【コンタクトのケア】こすり洗いのやり方とつけおきタイプのメリット・デメリット
そこで今回は、コンタクトレンズの2つのケア方法について解説したのち、それぞれのメリット・デメリット、そして目のトラブルにつながりかねないNGなお手入れ方法について紹介していきます。
目次
正しいコンタクトケア(こすり洗いタイプ)
2weekコンタクトレンズのケア方法には、レンズを指でこすり洗いする方法と消毒液につけ置く方法の2種類があります。
まずは、こすり洗いタイプの正しいお手入れ方法について解説していきます。
レンズをこすり洗いする場合、MPS(マルチパーパスソリューション)タイプと呼ばれる洗浄液を使用します。MPSタイプは、1つの洗浄液で洗浄・すすぎ・消毒・保存まで完了させることができるのが特徴で、洗浄液の中和をせずに使用することができます。
コンタクトレンズを使った後
①手を洗う
目からレンズを取り外す前に、しっかりと手を洗いましょう。手のひらや指先、爪など、洗い残しがないようにしっかりと洗っていきます。手を洗ったら清潔なタオルでしっかり水気を拭き取り、レンズを外してください。
②こすり洗い
取り外したレンズを手のひらの上に乗せ、洗浄液を垂らして指の腹で優しくこすり洗いします。
このとき、円を描くように指の腹をくるくると動かすと、レンズが破れるなど破損の原因になるのでやめましょう。必ず指の腹をレンズに当てて、同一方向に指をゆっくり往復させるようにしてください。
③すすぎ洗い
こすり洗いが終わったら、レンズを指でつまみ、洗浄液をかけて汚れをすすぎましょう。
④消毒
すすぎ終わったレンズをレンズケースに入れて、保存液に書かれた規定時間(だいたい4時間以上)放置します。保存液は、レンズ全体が浸るまで入れてください。
コンタクトレンズをつける前
①手を洗う
レンズを触る前は、必ず手を洗うようにしましょう。
②レンズを取ったら洗浄液ですすぐ
レンズを目に入れる前に、レンズを洗浄液ですすぎます。
③レンズケースを洗う
レンズを装用したら、レンズケースを水道水でしっかり洗いましょう。洗った後は、自然乾燥をさせてください。
正しいコンタクトケア(つけ置きタイプ)
コンタクトレンズのケア方法には、レンズを消毒液につけ置きする方法もあります。その際使用されるのが、過酸化水素製剤、もしくはポビドンヨード製剤です。
どちらも、コンタクトレンズを外した後、洗浄液で満たしたケースにレンズを入れ、中和剤を入れたのち、一定時間以上が経過すればお手入れが完了です。
それでは、それぞれの具体的なケアの手順を見ていきましょう。
コンタクトレンズを使った後
過酸化水素製剤を用いたケアの手順
過酸化水素(コンセプトワンステップの場合)を用いたケアの手順は以下の通りです。
1.コンタクトレンズを外し、専用ケースに入れる
2.消毒液を専用ケースのガイドラインまで入れ、中和錠を入れる
3.専用ケースのフタをしっかり閉め、逆さまにしてゆっくり戻す操作を3回行う
4.6時間以上そのまま放置
5.もう一度、専用ケースを逆さまにして戻す操作を3回行う
ポピドンヨード製剤を用いたケアの手順
ポビドンヨードタイプは、以下の方法でケアを行います。
1.コンタクトレンズを外す(このとき、汚れがひどい場合は保存液などでこすり洗いとすすぎを行う)
2.付属の専用レンズケースにコンタクトレンズをセットする
3.専用レンズケースに「消毒・中和錠」と溶解・すすぎ液」をケースの線まで入れる
4.専用レンズケースのフタを閉め、4時間以上放置する
コンタクトレンズをつける前
過酸化水素製剤の場合
①手と指をよく洗い、清潔なタオルで手を拭く
②中和が完了したら、ケースからレンズを取り出し、装用する
(使用する洗浄液によっては、専用のすすぎ液ですすいでから装用するのを推奨される場合もある)
③消毒終了後、液は捨て、カップを流水ですすぎ、清潔な場所で自然乾燥させる
ポビドンヨード製剤の場合
①手と指をよく洗い、清潔なタオルで手を拭く
②新しい「溶解・すすぎ液」で、手のひらでコンタクトレンズをよくすすぎ、装用する
③使用後のレンズケースは、水道水でよく洗い、自然乾燥させる
こすり洗いタイプとつけ置きタイプのメリット・デメリットを比較
ここまで、こすり洗いタイプとつけ置きタイプのそれぞれの特徴と、正しいケア方法について解説してきましたが、それぞれには次のようなメリット・デメリットがあります。
こすり洗いタイプのメリット
こすり洗いタイプのメリットは、なんと言ってもその手軽さでしょう。
MPSのようなこすり洗いをするタイプの製剤は、1本で洗浄・すすぎ・消毒・保存の4ステップを済ませることができます。ゆえに、ケアを手軽に済ませたい方、複数の洗浄用品を用意するのが面倒な方にはおすすめの方法と言えるでしょう。
また、カラーコンタクトレンズの洗浄も問題なく行えるのも魅力です。しかも、つけ置きタイプと比べると低価格な傾向があります。
こすり洗いタイプのデメリット
こすり洗いタイプは手軽に使える反面、消毒効果は過酸化水素系に比べてやや弱い傾向があります。
また、つけ置きタイプのように消毒時間を設けないため、きちんとこすり洗いをしないと汚れが残り、目のトラブルの原因となる可能性があります。
つけ置きタイプのメリット
つけ置きタイプの最大のメリットは、その洗浄力の高さにあります。レンズについた細菌を消毒するのはもちろんのこと、タンパク質や脂質汚れも落とすことができます。この点は、こすり洗いタイプでは勝るポイントでしょう。
また、手荒れがひどく、こすり洗いの製剤が使えない人でも使用できるのもメリットです。
つけ置きタイプのデメリット
つけ置きタイプのデメリットは、洗浄に時間がかかる点です。
つけ置きタイプは必ず決められた中和時間が必要で、過酸化水素タイプの場合は6時間もかかります。
しかも、費用もMPSに比べると高額なケースが多いことに加え、消毒効果の「持続性」についてはあまり優れていないとされています。
また、消毒作用が強いため、誤って使用した場合は目への刺激が強く、トラブルの元にもなりかねません。
そして、カラーコンタクトレンズの洗浄は、過酸化水素タイプの製剤では行えません。つけ置きタイプでカラコンの消毒をするなら、ポビドンヨードタイプを使用しましょう。
メリット・デメリット比較まとめ
こすり洗いタイプとつけ置きタイプのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
こすり洗い | つけ置き | |
---|---|---|
手間 | 1本の製剤で洗浄・すすぎ・消毒・保存まで完了させることができる | 中和時間が必要で少々手間がかかる |
洗浄力 | つけ置きタイプには劣る :きちんとこすり洗いをしないと汚れが残る場合も |
洗浄力高い :レンズについた細菌を消毒するのはもちろんのこと、タンパク質や脂質汚れも落とすことも可能 |
消毒効果の持続性 | 優れている | あまり持続しない |
費用 | 低価格な傾向 | MPSに比べて高額な傾向 |
カラコンの洗浄 | 問題なく洗浄可能 | 過酸化水素製剤は不可 :ポビドンヨードタイプなら可能 |
2weekコンタクトレンズのこんな手入れはNG!
2weekコンタクトレンズのお手入れで、次のような行動をしてしまうと、目のトラブルの原因となることがあります。
手を洗わずにレンズに触る
とにかく早くコンタクトレンズを外したいとき、つい手を洗わずにレンズを外してしまう方も多いと思います。
しかし、手を洗わずにレンズに触れた場合、手についている汚れや微生物などがレンズに付着し、レンズの性能低下や感染症につながる恐れがあります。
手入れを行う場合は、必ず手を洗ってから行うようにしましょう。
こすり洗いをせずに保存液に浸すだけ
こすり洗いが面倒臭いからと、レンズを外したらそのまま保存液の中に浸して放置、という方はいませんか?
一見、これでも十分なようにも思えますが、保存液に浸すだけでは十分に汚れや微生物を落とすことはできないと言われています。
こすり洗いはレンズの汚れや微生物を落とすのに非常に重要なステップなので、どんなに面倒臭くても必ず行うようにしましょう。
水道水を使ってレンズを洗う
疲れていると、つい水道水でレンズを洗ってしまう人もいるでしょう。
しかし、洗浄液を使わずに、水道水でレンズを洗うのは非常に危険です。水道水は滅菌されていないので、中には眼病の元となるアカントアメーバをはじめとした微生物を含んでいる場合があります。
また、水道水でレンズを洗うと、レンズが変形して使えなくなる可能性もあります。
そのため、レンズを洗う場合は、必ず専用の洗浄液やすすぎ液を使用するようにしてください。
レンズケースの手入れをしない
コンタクトを清潔に使用するためには、コンタクトレンズの手入れだけでなく、レンズケースの手入れも大切です。
使い終わった後のレンズケースは、微生物などがレンズから移り、繁殖している場合があります。使い終わった後は、必ずレンズケースを水道水でよく洗い、自然乾燥させておきましょう。
また、同じレンズケースをずっと使い続けるのも良くありません。定期的に新しいレンズケースに交換し、清潔を維持するようにしてください。
消毒液でレンズをこする
つけ置きタイプの洗浄では、レンズの装用前に別売りの「すすぎ液」ですすいでから装用することが推奨される場合がありますが、このとき消毒液でレンズをすすぐのはNGです。
レンズのすすぎには、必ずメーカーが指定した「すすぎ液」を使用し、それ以外は使用しないようにしてください。
製品ごとに定められた中和時間を守る
つけ置きタイプでは、過酸化水素の場合は6時間以上、ポビドンヨードの場合は4時間以上の中和時間が必要ですが、必ずこの中和時間は守るようにしてください。
万が一、中和が不十分な状態でレンズを装用すると、細菌などの消毒が不完全だったり、レンズに残った製剤の成分が目の刺激になったりと、トラブルの元となりかねません。
必ず、取扱説明書で規定された中和時間は守るようにしましょう。どうしても中和の最中にレンズを装用しなければならない場合は、新しいレンズを装着するか、メガネを使用するようにしてください。
コンタクトレンズの正しい使い方については、下記コラムでも解説しています。
【正しく安全に】コンタクトの正しい使い方を知って快適に!重要なポイントもご紹介
また、2weekコンタクトレンズを快適に使うための方法はこちらのコラムでも紹介しています。
レンズの手入れは面倒臭がらずにしっかりやろう
2weekコンタクトレンズの手入れは、時に面倒臭いと感じてしまうこともありますが、自分の目を守るためにも、しっかりと行うようにしましょう。
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「シルチカ」でコンタクトレンズを探してみるよくある質問
Q.こすり洗いとつけ置き洗いでは、洗浄力が高いのはどちらですか?
A.つけ置き洗いの方が、洗浄力は高いとされています。
Q.つけおき洗浄の中和時間中に、急遽レンズを装着したくなったときはどうすればいいですか?
A.中和を開始して規定時間以上経過していないレンズを装用するのは、目のトラブルの元となるので絶対にやめてください。どうしてもレンズを中和している最中に装用が必要になった場合は、新しいレンズを開封するか、メガネを使用するようにしてください。
この記事を書いた人シルチカ探偵
SILCHIKAはコンタクトレンズの価格、送料、ショップ特徴など気になる情報を公平、且つ、中立的な立場でお届けしています。
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